某溶接工場へ

下宿から2時間くらいかかる工場まで行ってきました。
授業の一環です。


溶接機器やその工場の見学と、溶接機械の実習をしました。
案外と面白かった。
溶接した部分は、なんであんなに鏡面みたいに光るのだろう。
溶融池の周囲が、焼けるのは分かるのだけど。


前期にも一度他の工場へ見学に行ったけれど、そこは人がたくさんいた。実際に作ってるものもたくさんあった。
今回の所は、人も少なかったし、ものもあまり作ってないようだった。本工場は他の所なのかも知れない。
見学受け入れや技能研修、研究を主とした建屋があり、そういう目的があるから工場的な要素は少ないのだろうか。


実習中は、アークが出るのでひたすら溶接マスクを装備!
実際にやるときには、作業服の上着と手袋、前掛けを装着。サイズが全部LLとかだから、でかい…
CO2ガスアーク溶接、MAG溶接、MIG溶接、TIGアーク溶接、被覆アーク溶接、抵抗溶接、プラズマ溶接…このあたりを実際にやらせてもらった。
難しいです。自動溶接ではなく、自分で溶接棒を持って溶かしていくので、まっすぐになりません。速度もまちまち、距離もばらばらになるので、溶接面ががたがたです。
被覆アーク溶接は、電流が高かったせいか、かなり光が強かった。それに、たくさんスラグが飛ぶ。点孤が難しくて、母材に溶接棒がくっついてしまう。
鉄のアーク溶接は、ジジジジという音をさせながら、それなりの光をもって、溶接する。余盛りが結構できる。鉄のH型鋼の溶接がこれなのかなと思った。
アルミのアーク溶接は、鉄よりも大人しい。音も光も控え目。
TIGは、溶接棒は溶けず、母材だけが溶けていく。これが一番やりにくかった。溶滴金属がないので、溶接がへただと、溶接面がぎざぎざになる。慣れてくると、溶接ワイヤを供給しながらの溶接もできるという。
プラズマ溶接は、厚さ7mmの鉄板も溶かし切る。上から、プラズマをあて、下方にスラグを飛ばす。板の上側にはわりと明るい白い、直径4cm程度の反球状の光、下側には赤白い、大きな花火のような光。あっという間に切れる。
自動溶接機械は、位置決めをして動作をコンピュータに覚えさせるティーチングは体験できた。割と手軽に経路設定できて、面白かった。動きもスムーズ。
サブマージアーク溶接は実演を見せてもらった。フラックスってあんなに盛るものなんだ。SiO2が主成分らしい。溶接線に沿って、フラックスが固まって、最後はそれを金づちで叩いて除去する。アークはフラックスに埋もれて見えないから、眩しくない。